不動産登記の原本還付に押印は必要?コピー・契印・返却できない書類

不動産登記を書面で申請し、添付書類の原本還付を請求する場合、コピーへの記名だけで足りるとは限りません。法務局の案内では、原本と一致する旨の記載に加え、署名または記名と押印、複数枚ならつづり目への契印が必要です。
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原本還付のコピーには何を書く?
原本還付は、提出した添付書類の原本を、法務局の確認後に返してもらう手続です。コピーだけを提出して原本の提示を省く手続とは異なります。
法務局の住所変更登記の手引き・13ページでは、還付を希望する書類のコピーに「原本に相違ありません」と記載し、登記申請書に押印した申請人が署名または記名の上、押印する方法が示されています。これは書面申請の案内です。
- 返却を希望する添付書類について、必要なページを判読できる状態でコピーします。
- コピーに原本と一致する旨を記載します。
- 申請人が署名または記名し、押印します。
- コピーが複数枚になる場合は、まとめてつづり、各用紙のつづり目に契印します。
- そのコピーを原本と一緒に提出します。
上記の手引きの方式では、別の原本還付請求書を作成する必要はありません。代理人が申請するケースでは、誰が原本証明するかも申請を担当する司法書士などに確認してください。

申請書の押印と原本還付の押印は別に確認する
| 対象 | 確認する内容 |
|---|---|
| 登記申請書 | その登記の記載例に沿った申請人・代理人の押印 |
| 原本還付用のコピー | 原本と一致する旨、証明する人の署名・記名と押印 |
| 複数枚のコピー | つづり目への契印 |
| 委任状・協議書等の原本 | 書類の用途に応じた実印などの要否 |
「押印が不要になった行政手続がある」という情報から、不動産登記のすべての書類も無押印でよいとは判断できません。また、原本還付用コピーに押印することと、原本の協議書に実印を押すことも役割が違います。
契印は、つづった用紙の連続性を示すためのものです。別々の書類にまたがる割印をすれば同じ扱いになる、といった読み替えはせず、公式の記載例に沿って準備します。

返却できる書類とできない書類を分ける
返却の可否は、書類名だけでなく、その申請での役割によって確認します。法務局の手引きでは、その登記申請のためだけに作成した書面など、還付できないものがあるとしています。
例えば相続登記では、東京法務局の相続登記の案内・問90に、遺産分割協議書と添付する印鑑証明書は、原本と写しを提出して原本還付を請求できると記載されています。「印鑑証明書はすべて返却不可」という説明は正しくありません。
一方、売買で登記義務者の意思確認に使う印鑑証明書などは、相続の協議書に付けるものと同じ扱いだと決めつけないでください。委任状や登記原因証明情報も、作成目的によって扱いを確認します。
オンライン申請なら紙の押印がすべて不要?
オンライン申請には、電子署名を用いる情報と、紙で作成して別途提出する添付書類があります。画面から申請情報を送ったというだけで、紙の原本や押印がすべて不要になるわけではありません。
申請方法は法務局の申請書様式・記載例で対象の登記を選び、書面提出なのか、電子署名付きの情報を送信するのかを確認します。紙のコピーに行う原本証明と、電子署名による証明を一つの手順として混ぜないことが大切です。
提出前に書類ごとの返却方法を決める
手元に残したい書類を一覧にし、「原本を提出するか」「写しを付けて還付請求できるか」「完了後どの方法で受け取るか」を記録しておきます。窓口で受領する場合と郵送で返してもらう場合では、印鑑や返信用封筒などの準備が異なります。
問い合わせるときは、「原本還付できますか」だけでなく、登記の種類、書類名、その書類を何の証明として添付するか、申請方法を伝えます。書面申請のコピーには原本証明と押印を準備し、返却の可否は用途ごとに確認してください。